--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2006.07.08

言葉をおく

作家は
ソファに座って
考えをあたためている、

やがて
紙に
言葉をおき、

それを切り、刈りこみ、
設計し、形をととのえる。

(本文より)



「 A Writer 作家 」 M. B. ゴフスタイン 作・谷川俊太郎 訳

作者のゴフスタインは、
作家というものを、静かに、丁寧な眼を持って見つめています。

その中で、冒頭に抜粋した
「 紙に 言葉をおき、」という一文に、僕はシビレました。

ふだん僕らは、紙に言葉を「かき」ます。
あるいは今では、パソコン上に言葉を「うち」ます。
でもこの本で、言葉は紙に「おく」ものなのです。
そこにこの作者の、作家というものの、
言葉の扱い方、言葉に向かう姿勢のすべてが現れている様に感じます。
書くことで、言葉を紙という物質に定着させるだけでなく、
(もちろん、現実的にはそうに違いないのですが・・・)
自分の中で、大切に育ててきた言葉を、
あたかも生きているかの様に、紙の上にそっと「おく」。
自分以外の、紙という配達人にそっと託す感じでしょうか。

そんなふうに、日常のあらゆる場面に、
言葉を「おいて」みたいと思いました。

言葉を、目の前においてみる。
言葉を、手のひらにおいてみる。
言葉を、自分の中においたままにしてみる。
言葉を、自分と相手との間においてみる。

言葉を、食卓においてみる、ベッドにおいてみる、
家においてきてみる、水面に浮かべてみる、
宙へ放してみる、言葉を。

ほんの少しの言い換えによって、
僕らのものの見方、あるいは見え方は、
全く違ったものへと、なってゆく様に思います。

認識って、言葉から変わるもんです。
この記事へのトラックバックURL
http://lionni.blog42.fc2.com/tb.php/131-9c2a9421
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
フラニーさん、ありがとうございます。
お二人をシビレさせることが出来たなんて、
もうしばらく絵本については書かなくてもいいかな。(笑)

「おく」に限らず、本当に生きている大切なもののごとく、
まずは言葉で、イメージで、やってみる。
結構、面白そうじゃないですか?

コハさんには、まだ多くの言葉(の意味)は通じないだろうから、
その分、そういった優しさを、
意味ではなく雰囲気で感じとってもらえるのでは?
Posted by littleblue at 2006.07.10 21:52 | 編集
こうめさん、ありがとうございます。
褒めていただいて、ひと安心です。(笑)

そうでしたか、この本をつい最近。
さすが「ダンナサン」ですね。グッジョブ!

言葉については、僕もこんなに偉そうなこと書いてますが、
投げっぱなしのハズしっぱなしで、仕舞いっぱなしです。(笑)
じっくり考えるとそこそこのことは書けるのですが、
実生活では、いつ、どこに、どう置いたらいいのか?右往左往の日々です。

バッティングマシーン、
野球嫌いの僕としてはこの上なく怖い存在なので、
(だって猛スピードで球が跳んでくるんですよ~)
おもちゃくらいがちょうどいいです。

そしてゾロトウ、
実は殆ど読んだことがないのですが、
こうめさんの「2人のあいだでしゃがんで耳を澄ましているよう」
という表現はすご~く気に入っちゃいました。
いいねぇ。
Posted by littleblue at 2006.07.10 21:38 | 編集
くぅ~、わたしもこうめさんについで、しびれています。
そしてわたしも、絵本レビューをひそかに楽しみにしていたのでした。

言葉をこんなに大事に扱っているかしら。
もうちょっと言葉をそっと置く練習をしたほうがいいなぁと自己反省しています(笑)
家族も優しい言葉が増えて、喜ぶでしょう。
Posted by フラニー at 2006.07.09 22:04 | 編集
おはようございます。

littleblueさんの絵本に感すること、
そろそろ読みたいなあ、読みたいなあと思っていたのでした。
そして、この文章、シビれましたよー
言葉についてのlittleblueさんの言葉は、いつもいいですね。

わたしなんて、わたしなんて、
言葉は口からぽんぽんでて、おくどころか、
おもちゃのバッティングマシーンみたいです。

この絵本は、ゴフスタインの絵本の中ではいちばん最後、
5月のお誕生日にダンナサンがくれて、うちにやってきたばかりです。
だから、こうやって素敵に書いてくれて、なんだかうれしいです。
ダンナサンとしては、
この絵本と「うさぎさんてつだってほしいの」とを
いっしょに選んだってことが、グッジョブだったらしいです。
(ゾロトウに、献辞が捧げられているでしょう・・?)
この絵本をよんで、ゾロトウのおはなしをよむと、
2人のあいだでしゃがんで耳を澄ましているような、
とても贅沢な気持ちになります。

Posted by こうめ at 2006.07.09 09:45 | 編集
あらganbaさん、珍しい時間帯ですね。(笑)

実際、言葉を「手のひらにおいてみる」なんて、
ちょっと妄想の世界(笑)かもしれませんが、
それをイメージすることで客観視できる様な気がしませんか?

同じ事でも、どう言うかによって
全く印象や認識の仕方が違うことって、よくありますよね。
何回聞いても理解できなかったことが、
ちょっと言い方が変わっただけで、すっと自分の中に入ってくる事がある。

そんな言葉を見つけたり、誰かから貰ったりできると
とてもいい気持ちになります。
ganbaさんのおっしゃる様に「ふわっ」っとしますよね。
Posted by littleblue at 2006.07.09 09:18 | 編集
いいですね。
「手のひらにおいてみる」
「宙に放してみる」
がとっても気に入りました。

飲み込んだり抱えたり溜め込んだり・・・
そうじゃなくって、
のびのびと宙に放してみる。
手のひらにのせて、そっと大切に扱ってみる。

なんかいいな。。。
気持がふわっとした気がします(*^_^*)
Posted by ganba at 2006.07.08 12:57 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。