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2006.07.08

言葉をおく

作家は
ソファに座って
考えをあたためている、

やがて
紙に
言葉をおき、

それを切り、刈りこみ、
設計し、形をととのえる。

(本文より)



「 A Writer 作家 」 M. B. ゴフスタイン 作・谷川俊太郎 訳

作者のゴフスタインは、
作家というものを、静かに、丁寧な眼を持って見つめています。

その中で、冒頭に抜粋した
「 紙に 言葉をおき、」という一文に、僕はシビレました。

ふだん僕らは、紙に言葉を「かき」ます。
あるいは今では、パソコン上に言葉を「うち」ます。
でもこの本で、言葉は紙に「おく」ものなのです。
そこにこの作者の、作家というものの、
言葉の扱い方、言葉に向かう姿勢のすべてが現れている様に感じます。
書くことで、言葉を紙という物質に定着させるだけでなく、
(もちろん、現実的にはそうに違いないのですが・・・)
自分の中で、大切に育ててきた言葉を、
あたかも生きているかの様に、紙の上にそっと「おく」。
自分以外の、紙という配達人にそっと託す感じでしょうか。

そんなふうに、日常のあらゆる場面に、
言葉を「おいて」みたいと思いました。

言葉を、目の前においてみる。
言葉を、手のひらにおいてみる。
言葉を、自分の中においたままにしてみる。
言葉を、自分と相手との間においてみる。

言葉を、食卓においてみる、ベッドにおいてみる、
家においてきてみる、水面に浮かべてみる、
宙へ放してみる、言葉を。

ほんの少しの言い換えによって、
僕らのものの見方、あるいは見え方は、
全く違ったものへと、なってゆく様に思います。

認識って、言葉から変わるもんです。
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Posted at 09:39 | 絵本 | COM(6) | TB(0) |
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